ストレスを無くそう

 私たちは日々の生活の中で、仕事、プライベートを問わず、生きているというだけでストレスを受けています。全くストレスと無縁だという人は、一人もいません。 精神的にも肉体的にも適度なストレスは、生きていくうえで必要なものでもあります。

 しかし過度なストレスは、精神的にも身体的にも様々な弊害(症状)をもたらします。 またこれらの症状はストレス以外の原因で起こることもあります。

 ストレスの症状で悩まれている人は、物事に対する責任感が強く、いろいろなものを一人で背負って頑張っている人に多いと言われています。 

では過度なストレスを受けると、心身にどのような症状が現れるのでしょうか。そしてストレス以外の原因で起こる症状と見分けることはできるのでしょうか。

心の弱い人がなるという誤解

精神的なものが原因というと、心が弱い、性格的に弱い人がなるというイメージがありますが、それは全く違います。むしろ責任感が強く、多くの問題を背負って一人で頑張っている人が、ストレスを溜めてしまうのです。

ストレスの初期症状

 ストレスをうまく解消しきれなくなり始めた時に出る症状です。

ストレスが軽いか、ストレスが溜まり始めて早い段階で現れる症状というのは、多くの人が経験していると思います。自分のストレス発散法とかを持っている人は、何とかストレスを軽減することができる場合があります。

 

 

 例えば、肩がこる、目が疲れる、寝起きが悪い、頭が重い、胃に不快感を感じる、手足が冷えるなどです。これらの症状は、それまでの生活で溜まったストレスを解消することが難しくなり始めた証拠です。

ストレスの慢性期症状

 ストレスによる心身の疲労がひどく、精神的な余裕がなくなってきたときに出る症状です。普通のストレス発散法では解消できなくなっています。自分一人で対応することは難しい状態です。 

 疲れやすくなかなか疲れが取れない、焦り、ちょっとしたことでイライラする、やる気が起きない、就寝中によく目が覚める、下痢をする、便秘をする、体重が減る、食欲がない、うつなど


ストレスによる症状の分類

1、精神面の症状

 気分の落ち込み、やる気が起きない、何をやっても楽しいと思えない、ミスが多くなる、集中できない、精神が不安定になる、イライラする、絶望感や無力感に襲われる、死にたくなる、うつ病など

 

2、行動面の症状

 精神面の症状が出てきたときにそれを乗り越えようとして、次のような症状が出ることがあります。 

 

 怒りっぽくなる、八つ当たりする、引きこもる、不登校・出社拒否、ミスが増える、過食する、リストカットをする、アルコール・薬物・危険ドラッグに依存する、買い物やギャンブルに依存する、暴走運転などの危険行動をする、性的な問題を起こす、暴言を吐く、喧嘩をしやすくなる、万引き、痴漢行為、自傷行為・自殺等

注意!

ストレスを発散するための行動には習慣化されやすい性質があり、「嗜癖(しへき)行動」へ至ることがあります。嗜癖とはそれをやらずにはいられない、どうしてもやめられなくなっている状態のことです。よく聞くのは、ランニング中に死亡したり、足を悪くしたランナーが走れないことを苦に自殺をしたという話です。あるいは万引きや痴漢を止められなくなっている人もいます。

 行動的な症状は、それが更なる悪循環を生み、ますますひどくなる傾向にあります。

 

 

 このようにストレスを発散するために何かに依存すると、一時の快楽が得られる代償として、将来に大きな苦しみを負うことになります。また、危険行動に出たりすると、その代償として人生を棒に振ってしまうことにもなりかねません。

3、身体面の症状

 過剰なストレスホルモンや自律神経の乱れによって次のような症状が出ると言われています。身体的な症状には2種類あります。心理的・精神的なものが要因となって起こる身体の病気で「心身症」と言われるものと、症状としてはあるのですが検査しても病気とは判断されない(内科的には何の異常もない)「身体表現性障害」と言われるものです。ただしこれらの症状をストレスによるものか、それ以外の原因によるものかを見分けるのは困難です。 

 

 片頭痛、緊張性頭痛、頭重感、円形脱毛症、めまい、疲れ目、耳鳴り、肩こり、口が渇く、息苦しい、動悸、心筋梗塞、吐き気、胃潰瘍、過敏性腸症候群、便秘、下痢、頻尿、血尿、寝汗、じんましん、手足のしびれ、冷え、不整脈、高血圧症、高血糖症、糖尿病、だるさ、不眠症、生理不順等

ストレスが原因の症状かどうかを見分ける

身体的な症状が出ている場合、その症状が精神的なストレスからくるものかどうかを見分ける必要があります。そのためには、どういう時にどの程度(弱から強を10段階ぐらいで評価する。)出るのかを数週間にわたって日記をつけると判断しやすくなります。

しかし、身体的な症状が本当の体の病気である場合には、一刻も早く治療した方がよいので、先ずは病院で診察を受けることをお勧めします。その結果、精神的なストレスが原因と分かれば心療内科で治療を受けるか心理カウンセリングを受けたら良いでしょう。

 

 

 また、普通の病気と診断を受けて投薬などの治療を受けたり、医師の指示による生活改善を試みたりしてもなかなか治らない場合は、心身症である可能性が強いと言えます。そういう場合は医師の治療と並行して心理カウンセリングを受けるか、心療内科にかかると良いでしょう。

職場のストレスがひどい

職場で溜まるストレスには、肉体的なものと精神的なものがあります。いずれも適度なストレスは健康に貢献しますが、過度なストレスは鬱などの精神的な病や様々な心身症を引き起こします。
 肉体的なストレスは、夜によく眠ればほとんど取れます。軽いストレスならば、仕事の途中でも軽く体を動かすことで解消することができます。

 しかし、精神的なストレスはそんな簡単には取れません。精神的なストレスの特徴の一つに持続性があります。一つのストレスが解消されないうちに、また新たなストレスが溜まり、ストレスがますます増大していくということがあります。そのままストレスが大きくなっていくと鬱や心身症を発症し、ひどくなると自殺する人や病死する人も出てきます。


 「すこやか心理カウンセリング」では、何があなたのストレスの原因となっているのかを解明し、あなたに合ったストレスの解消法と今後ストレスを溜めない方法を見つけていきます。

 ストレスが溜まってきたと思ったら、一人で悩まないで、ご相談ください。一緒に解決方法を見つけ、楽しい職場にしていきましょう。

頭痛でお困りの方へ

ストレスが原因の頭痛

 よく耳にする言葉に「片頭痛」というのがあります。テレビでもよく取り上げられているのでご存知の方も多いと思います。ストレスからくる頭痛にはこの「片頭痛」「筋緊張性頭痛」があります。私の友達でも老若男女を問わずたくさんいます。片頭痛はズキンズキンと血管の脈に合わせて痛みが走るという特徴があります。片頭痛と呼ばれていることから、よく頭の片側だけが痛むように思いがちですが、頭全体が痛むこともあります。

 片頭痛はストレスによって自律神経の交感神経が優位に働いてる状態から、副交感神経が優位になった直後に起こると言われています。ストレス(緊張)による交感神経の過度な興奮が頭部の血管を収縮して血流が少なくなっているところに、ストレスから解放されて(リラックスすることで)副交感神経が優位になり血流が回復してくるときに片頭痛が起きるということです。いわゆる長時間血流が悪くなっていたところへ、急に血液が流れるために血管や周囲の神経を刺激することで痛みが出てくるというのです。

 仕事を終わって家に帰ってきて、あるいは学校から帰ってきてホッとしたとたんに、頭痛が始まるという経験をされている方も多いのではないでしょうか。

 片頭痛持ちの方は、毎日が憂鬱な気分になりますよね。

 仕事や勉強、人間関係でとても緊張しやすい方にとっておきの瞑想法や、人間関係での緊張が少なくなるカウンセリングもあります。

片頭痛から解放されて、楽しい毎日を送りましょう 

片頭痛でお困りの方は一度ご相談ください。


このようなストレス症状が見られたら、なるべく早いうちに手を打ちましょう。遅くなればなるほど、症状がひどくなっていきます。早いうちにカウンセリングを受けるようにしましょう。